歯科の保険適用で白い歯は可能?費用・種類・条件を徹底解説
2025/09/14
「治療した銀歯が笑うと見えてしまい、気になる」
「でも、セラミックのような高い治療は経済的に難しい」
このようなお悩みをお持ちではないでしょうか。
費用を抑えつつ、見た目の美しさも諦めたくないというのは、多くの方が抱えるジレンマです。
この記事では、そんなお悩みを解決するために、保険診療の範囲で歯を白くする方法について徹底的に解説します。
保険が適用される白い歯の種類や費用、メリット・デメリットから、どの歯に適用できるのかという具体的な条件まで、専門外の方にも分かりやすく説明します。
保険診療でも白い歯にできる!ただし条件あり
結論からお伝えすると、保険診療でも歯を白くすることは可能です。
ただし、どの歯でも無条件にできるわけではなく、使用できる素材や治療できる歯の場所には一定のルールがあります。
保険適用の白い歯は3種類
保険診療で選択できる白い歯の治療法は、主に3種類存在します。
それぞれの特徴を、まずは一覧表で確認してみましょう。
治療法 |
主な素材 |
費用目安 (3割負担) |
治療期間 |
特徴 |
CAD/CAM冠 |
ハイブリッドセラミック (プラスチックとセラミックの混合物) |
1本 約6,000円 |
約1~2週間 (2回程度の通院) |
奥歯にも使用可能。コンピューターで設計・製作する白い被せ物。 |
コンポジットレジン |
プラスチック |
1本 約2,500円 |
即日 (1回の通院) |
小さな虫歯を埋める白い詰め物。治療が1日で完了する。 |
硬質レジン前装冠 |
内側:金属 / 外側:プラスチック |
1本 約6,000円~8,000円 |
約1~2週間 (2回程度の通院) |
前歯に使われる被せ物。内側が金属で強度を補っている。 |
このように、ひとくちに「保険の白い歯」といっても、治療法によって費用や特徴は大きく異なります。
種類別に詳しく解説!保険の白い歯のメリット・デメリット
先ほどの表でご紹介した3種類の治療法には、それぞれ得意なことと不得意なことがあります。
ここでは、それぞれのメリット・デメリットを詳しく解説しますので、治療法選びの参考にしてください。
1.CAD/CAM冠(キャドキャムかん):奥歯にも使える白い被せ物
CAD/CAM冠とは、コンピューター支援設計・製造ユニットを使って作る、保険適用の白い被せ物です。
素材は、セラミックの粒子とプラスチックを混ぜ合わせた「ハイブリッドセラミック」が使われます。
メリット |
デメリット |
- 保険適用で比較的安価に奥歯も白くできる |
- 全てセラミックの自費診療の歯に比べると強度が劣る |
- 金属を一切使わないため、金属アレルギーの心配がない |
- 時間の経過とともに変色しやすい |
- 歯茎が黒ずむ心配がない |
- 強い力がかかると割れることがある |
費用は3割負担の方で1本あたり3,000円から10,000円程度が目安となります。
これまで保険で奥歯を治療する際は銀歯が主流でしたが、このCAD/CAM冠の登場により、奥歯でも白い歯を選べるようになりました 。
2.コンポジットレジン
コンポジットレジンは、歯科用の白いプラスチック素材です。
ペースト状の材料を虫歯を削った部分に直接詰め、特殊な光を当てて固める治療法で、主に比較的小さな虫歯治療で用いられます。
メリット |
デメリット |
- 治療が1回で完了するため、通院回数が少ない |
- 強度が低いため、大きな虫歯や力がかかる部位には不向き |
- 歯を削る量を最小限に抑えられる |
- プラスチックなので水分を吸収しやすく、時間と共に変色する |
- 費用が非常に安い (1本約2,500円程度) |
- 強度が低いため、欠けたりすり減ったりすることがある |
その手軽さと費用の安さが大きな魅力ですが、適用できる範囲は限られます。
奥歯の広い範囲の虫歯などには使えない場合が多いです。
3.硬質レジン前装冠
硬質レジン前装冠は、主に保険で前歯の被せ物を作る際に用いられる治療法です。
内側は金属(いわゆる銀歯)で強度を確保し、外から見える部分にだけ白いプラスチックを貼り付けて見た目を良くしています。
メリット |
デメリット |
- 保険適用で前歯を白くできる |
- 裏側から見ると金属が見える |
- 内側が金属なので、プラスチックだけの歯より強度が高い |
- 経年劣化でプラスチックが変色したり、剥がれたりする可能性がある |
|
- 金属を使用するため、歯茎が黒ずむ原因になることがある |
前から3番目の犬歯までは、ほとんどのケースで保険適用となります。
表側は白いですが、裏側は金属なので、完全に金属を避けたい方には向きません。
あなたの歯は対象?保険が使える歯の場所と最新の適用条件
「私のこの歯も、保険で白くできるの?」という疑問は、皆さんが最も知りたいことの一つでしょう。
保険で白い歯(特にCAD/CAM冠)が使えるかどうかは、歯の場所によって細かくルールが定められています。
近年、このルールは何度か改定され、適用範囲が広がっています 。
歯の場所 |
適用条件 |
前歯~小臼歯 (1~5番目の歯) |
基本的に無条件で保険適用となります。 |
第一大臼歯 (6番目の歯) |
上下の7番目の歯が4本ともしっかり残っているなど、一定の条件を満たせば保険適用になります。 |
第二大臼歯 (7番目の歯) |
以下のいずれかの条件を満たせば、保険適用となります。 1. 金属アレルギーの診断書がある場合。 2. 上下顎両方の第二大臼歯が全て残っており、左右の咬合支持がある患者において、過度な咬合圧が加わらない場合等。 |
このように、以前は銀歯しか選択できなかった奥歯でも、条件次第で白い歯を選べるケースが増えています。
ただし、最終的な判断は歯科医師が口の中の状態を診て行うため、まずは一度相談してみることが重要です。
保険の白い歯の共通の弱点
保険適用の白い歯は、費用を抑えられる大きなメリットがありますが、長く使う上で知っておくべき共通の弱点も存在します。
- 耐久性が自費のセラミックに比べて低い
保険で使われるレジン(プラスチック)系の素材は、自費診療で使われるセラミック(陶器)に比べて柔らかく、割れたり欠けたりするリスクが比較的高くなります。
特に、歯ぎしりや食いしばりの癖がある方は注意が必要です。 - 時間と共に変色しやすい
プラスチックは水分を吸収する性質があるため、毎日の食事で摂取するコーヒー、お茶、カレーなどの色素が沈着し、徐々に黄ばんでくることがあります [3]。
セラミックは変色に非常に強い素材なので、この点は大きな違いといえます。
- 審美性には限界がある
保険の白い歯も自然な見た目ですが、色調のバリエーションが少なかったり、セラミックのような透明感や光沢を再現したりするのは難しいです。
特に人目につきやすい前歯などで、より高いレベルの美しさを求める場合は、物足りなさを感じるかもしれません。
今ある銀歯を保険で白い歯に交換できる?費用と注意点
「口の中にある銀歯を、この機会に白い歯に替えたい」と考える方も多いでしょう。
結論として、その銀歯のある歯が先ほど解説した保険適用の条件を満たしていれば、保険診療で白い歯(CAD/CAM冠など)に交換することは可能です。
費用は、3割負担の場合で1本あたり5,000円から6,000円程度が目安となります。
ただし、いくつか注意点も存在します。
- 銀歯の下で虫歯が進行している可能性がある
銀歯を外してみたら、中で虫歯が広がっていたというケースは少なくありません。
その場合は、まず虫歯の治療が別途必要になります。
- 歯の状態によっては被せ物を作れないことがある
虫歯が大きく、歯の残っている部分が少ない場合、被せ物(冠)を支えるための土台が必要になることがあります。
銀歯の交換を希望する場合は、単に詰め物・被せ物を替えるだけでなく、歯の健康状態をしっかりチェックしてもらうことが大切です。
信頼できる歯科医院の選び方|たかぎ歯科クリニックの取り組み
納得のいく治療を受けるためには、信頼できる歯科医院を選ぶことが不可欠です。
では、どのような点に注目すれば良いのでしょうか。
- 説明が丁寧で分かりやすいか
- 保険・自費を含め、複数の選択肢を提示してくれるか
- 痛みに配慮した治療を行っているか
- 衛生管理が徹底されているか
これらのポイントを踏まえた上で、枚方市くずはのたかぎ歯科クリニックでは、患者様が安心して治療を受けられるよう、以下のような取り組みを行っています。
- 専任スタッフによる丁寧なカウンセリング
歯科医師とは別に、カウンセリング専門のスタッフが患者様のお悩みやご希望をじっくりお伺いします。治療のメリット・デメリット、費用、期間についてご納得いただけるまで説明し、最適な治療計画を一緒に考えます。
- 痛みを最小限に抑える先進技術
コンピューター制御で麻酔液を注入する電動麻酔器や、レーザー治療器などを導入し、治療中の痛みを極力少なくする工夫をしています。
- 精密な診断と治療のための設備
歯科用CTによる正確な診断や、マイクロスコープを使った精密な根の治療など、高度な設備を駆使して治療の質を高めています。
治療に関する疑問や不安があれば、ぜひ一度たかぎ歯科クリニックにご相談ください。
保険の白い歯に関するよくある質問(Q&A)
最後に、保険の白い歯に関して患者様からよく寄せられる質問にお答えします。
Q1. 金属アレルギーでも保険で白い歯にできますか?
A1. はい、可能です。CAD/CAM冠やコンポジットレジンは金属を一切使用しないため、金属アレルギーの方でも安心して治療を受けられます。医師の診断書があれば、通常は保険適用が難しい7番目の奥歯でもCAD/CAM冠が適用になる場合があります。
Q2. 治療は何回くらいかかりますか?
A2. 治療法によって異なります。コンポジットレジンの場合は、虫歯の大きさにもよりますが、基本的に1回の通院で完了します。CAD/CAM冠や硬質レジン前装冠のような被せ物の場合は、型取りと装着で最低でも2回の通院が必要です。
Q3. 新しい素材のPEEK冠とは何ですか?
A3. PEEK(ピーク)冠は、比較的新しく保険適用になった大臼歯用の被せ物です。医療分野でも使用されるスーパーエンジニアリングプラスチックという素材でできており、従来のハイブリッドセラミックよりも壊れにくいのが特徴です。ただし、色はアイボリー1色で審美性は劣るため、見た目よりも強度を重視する場合の選択肢となります。
【まとめ】納得のいく治療のために、まずは専門家へ相談しましょう
今回は、保険適用でできる白い歯の治療について詳しく解説しました。
技術の進歩により、以前に比べて費用を抑えながら白い歯を選べる機会は格段に増えています。
- 保険適用の白い歯には「CAD/CAM冠」「コンポジットレジン」「硬質レジン前装冠」の3種類がある。
- それぞれにメリット・デメリットがあり、歯の場所によって適用条件が異なる。
- 耐久性や審美性をより高く求める場合は、自費のセラミック治療も有効な選択肢になる。
この記事でご紹介した情報は、あくまで一般的な知識です。
あなたの口の中の状態にどの治療法が最も適しているかは、専門家である歯科医師でなければ判断できません。
後悔のない選択をするために、まずは信頼できる歯科医院でカウンセリングを受け、ご自身の希望や不安をしっかりと伝えてみましょう。
枚方市樟葉で歯科医院をお探しの方は、患者様との対話を重視するたかぎ歯科クリニックへ、お気軽にご相談ください。
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